競馬用語辞典(あ行)

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競馬に関する専門用語のご紹介です。

50音順一覧

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アウトブリード

異系交配、異系繁殖のこと。サラブレッドの生産は近親交配(インブリード)をもとに作られてきたが、比較的血縁関係の遠いもの薄いものをアウトブリードと言っている。とはいえアウトブリードかインブリードかは程度の問題であって、どこを境にアウトブリードと決めるのか、明確かつ共通の定義はない。5代前までを表記した血統表が主流である現在、5代前まで遡っても父と母に共通の馬が現れないものをアウトブリードと呼ぶことが多い。アウトブリードには、5代血統表中に同一の馬が1頭も現れない型と、父(母)がインブリードを所有していても、配合相手馬とはまったく血縁関係のない型の2種類がある。専門家の中には、この2種類を厳密に区別して、後者のみをアウトブリードと定義(前者はアウトクロスとして分類)する人もいる。いずれにしても、父の血統及び母の血統に同じ馬名が現れないという点では共通している。

青毛(あおげ)

被毛(短くて細く全身に密生している毛)、長毛(たてがみ、まえがみ、尾毛など被毛に比べ長い毛)ともに黒色のもの。一般的に全身真っ黒な毛色の馬。また青鹿毛(あおかげ)は全身ほとんど黒色だが、目の周囲、口辺などがいくらか褐色を帯びたもの。

アオる

発馬の状態で、発走直前、あるいはゲートの開いた瞬間にゲート内で立ち上がったりして、前肢を上げた格好で発走すること。レース経験の浅い新馬戦などにこういった状態を見せる馬が多いが、発馬の際アオッて出ることが癖になっている馬もいる。

赤旗(あかはた)

発走時刻の約1分前に発走委員が発走台に上がって、発走準備開始をうながすために振る旗。また発走のやり直しの場合もこの赤旗を振って合図する。昔は繋駕速歩競走(昭和43年廃止)のことを(発走合図に赤い旗を使っていたため)俗に赤旗と言っていた。

赤ランプ

着順掲示板にあり、レースが確定したときに「確」の字とともに点灯される赤ランプのこと。これで到達順位のとおり着順が決定されたことを示す。また、青ランプは「審議」の信号で、裁決委員がレース中に走行妨害の可能性があると判断した場合、落馬、蹉跌、競走中止等で他馬との因果関係を明確に判断することが困難である場合、走行妨害の申し立てがあった場合、また競走後の検量により着順変更(失格)の可能性があると認められた場合に「審」の文字とともに点灯される。ただし、一部の競馬場では着順掲示板が三面マルチターフビジョンの中にあるので、ランプは使用せず、赤背景白抜き文字で「確定」、青背景白抜き文字で「審議」と表示される。

上がり(あがり)

ゴールから逆算して3ハロン(600メートル)のこと。また半マイル(800メートル)を合わせて言うこともある。「上がり50―38」といえば上がりの半マイル50秒、3ハロン38秒ということになる。この上がり3ハロンに要したタイムを上がりタイムと言っている。競馬場の着順掲示板の下(または横)に出ている数字が、そのレースで要した上がりタイムで、半マイル、3ハロンそれぞれのタイムだ。上がりタイムの速い遅いでそのレースの性格がわかるほどで、重要なデータのひとつ。本誌では各馬の上がりタイムを成績表ならびに能力表成績欄に記載している。

上がり馬(あがりうま)

調子の上がってきている馬。一般には下級条件から短期間のうちに2連勝、3連勝と一挙に上位クラスに上がっていく馬をいう。上昇線を辿っている馬は不利な条件(斤量、道悪など)を克服することが多い。

あがる

牝馬が競走生活にピリオドを打ち、繁殖牝馬として牧場に帰ることを「繁殖に上がる」または単に「あがる」と言っている。地方(公営)で走っていた馬が中央競馬に登録、出走してくる場合にも「中央に上がる」という。また「カイバがあがる」という場合は馬が食欲不振になることをいう。

朝飼葉(あさかいば)

馬に飼料(飼葉)を与えることを飼い付けというが、通常朝夕の2回に分けて与えている。朝の調教が終わった後に付けられる飼葉のことを朝カイバといっている。冬季に馬場が凍ったり雪が降っていたりすると、朝カイバを付けた後に運動、調教など行うこともある。

脚いろ(あしいろ)

脚勢のことを脚いろという。能力を出し切ってスピードが衰えたとき“脚いろが悪い”といい、まだ余力があり、追えば伸びる状態のとき“脚いろがいい”というように使う。似たような言葉で脚がある(ない)というのがあるが、脚があるという場合は、脚いろがいいと同じ意味にも使うし、決め脚がある、能力があるという意味から“一瞬の脚がある”“勝つ脚がある”などと使われる。逆に脚がないという場合は脚いろが悪いという意味、あるいは他馬と比べて能力がないという意味で使われる。また“脚をなくす”というのはレース前半に脚(能力)を使い末脚を失うことで、最後の踏ん張りの利かない状態をいう。また、“一杯” “強目”“馬なり”などは脚いろを表す言葉。

芦毛(あしげ)

原毛色は栗毛または鹿毛ないし青毛等であるが、馬体全般が白色(灰色)で、白い毛に黒色または濃褐色の刺し毛があるもの。生後間もない幼駒は原毛色に近い毛色であるが、月齢、年齢が進むにつれ白色の度合を増す。サラブレッドの芦毛の血統はすべてオルコックアラビアンから出ている。

穴(あな)

人気のない馬が勝ったり、2着に入って、好配当になったとき、“穴が出た”という。この穴を出した馬を穴馬というが、人気馬を負かす可能性のある馬のことも穴馬といっている。また人気馬以外の馬で予想以上に人気(馬券が売れている)になっている馬を穴人気になるという。ただ、こういった穴人気の馬は実力以上の評価をされていることが多く、穴狙いのファンは穴人気になるような馬は回避する。

アラブ

純血アラブの原産地はアラビア半島。しかし、一般に競走に使われているアラブといわれている馬はアングロアラブまたはアラブ系種で、純血アラブとは違い、アラブよりむしろサラブレッドに近い体形、能力を持っており、アラブ血量25%以上を有する馬に限られている。また、アングロアラブとはアアと呼ばれるもので、アラブとサラブレッドの交配によって生産された馬。サラのスピードにアラブの持久力を調和させる目的で作られたもので、軍馬用に考えられた交雑種である。

鞍上(あんじょう)

「鞍上が替わって」とか「鞍上強化」などと使われるように騎手(ジョッキー)のこと。“くらうえ”とも言うように鞍の上に乗っているという意味。

アーニングインデックス

種牡馬の優劣を判定するためのひとつの目安で、出走馬1頭あたりの収得賞金の平均値を1として、各々の種牡馬の産駒の平均収得賞金の割合を数値で表したもの。1.00が平均となり、数値が大きくなるほど産駒の獲得賞金が多いことを表す。これを算式にすると
(産駒の総収得賞金÷産駒の出走頭数)÷(出走馬総収得賞金÷総出走頭数)となる。

育成牧場(いくせいぼくじょう)

牧場で生産された馬が競走馬としての基礎的訓練や調教をする牧場。大きな生産牧場では育成のための施設も備えているが、小規模の生産牧場では調教コースなどを持てないため、生産地に育成調教の場を作るようになった。これが育成牧場で、おもにデビューまでの育成を行う。このほかに競走馬の休養、調整を行うための育成牧場もあり、これはトレセン近くに調教施設を持ち、競走馬の仕上げの一端を担っている。入厩頭数が限られているため、馬の入れ替えなどにこういった育成牧場を利用する厩舎も増えている。

1完歩(いちかんぽ)

馬の歩幅のことで、走っているときの1完歩は7~8メートルといわれている。この完歩の大きさとピッチでその馬のスピードが分かるわけだが、調子のいいときほど完歩は大きくなり、1ハロンの歩数で調子の良し悪しを見分けている調教パートナー(騎手など)もいる。

1馬身(いちばしん)

馬の体が伸び切った姿勢で鼻端から臀端までの長さをいう。長さは馬格によって異なるが、普通は240~250センチとされている。着差を表す競馬ならではの単位で、通常1馬身差は0.2秒とされている。

一般(いっぱん)レース

特別レース以外の競走。「新馬」「未勝利」をはじめ「4歳以上〇〇万円以下」など。平場戦ともいう。斤量の定められた特別競走と違って見習い騎手の減量の恩典のあるレースでもある。

一本かぶり

出走馬のうちで馬券の売り上げが極端に多くなる馬のことを“一本にかぶる”というように、断然人気になった馬のことを指す。また連勝の組み合わせでも強力な馬が2頭いてその組み合わせだけが売れるようなときも“一本かぶり”とか“一本にかぶった”などといっている。

イン

インコースの略。通常追い込む場合は前の馬の外側を通るが、内側から交わしていくとき“インを突く”“インをスクう”などというようにコースの内側という意味。また逃げ馬がイン一杯(ラチ沿い)を通ることを距離損がないことから経済コースを走ったという。“インで詰まる”“インから抜ける”などよく使われる競馬用語。

インブリード

近親交配のことで、血統の5代前までに同一の祖先(種牡馬)をもっている配合のこと。サラブレッドを生産する場合、意識的に近親交配を行うケースも間々ある。近親馬であることを表記するとき〇〇(馬名)の3×4などと表し、その数字は世代数を示す。ノーザンダンサーの3×4と記されていれば、3代目と4代目にノーザンダンサーが入っていることだし、5×5×5とあれば、5代目に3回入っていることになる。アウトブリード(異系交配)の項参照。

内回り(うちまわり)

競馬場によっては内回りと外回りの2つのコースをもっており、中山では向正面、京都、阪神、新潟では3、4コーナーにかけて内、外に分かれている。中山の場合は極端に小回りになるし、京都、阪神、新潟では直線が短くなる。

馬なり

調教やレースにおける脚いろの表し方のひとつで、馬の行くままという意味。騎手が補助動作(手綱をしごいて追ったり、ステッキを入れるなど)を加えない走りぶりのことで、“持ったまま”とも言い、通常は幾分余力のある状態を指す。ただ、馬の気性によって馬なりでも能力をほとんど出し切っている場合もあるし、追わないとまったく走らない馬もいるので、個体差があることを知っておきたい。また、レースでゴール前追わずに勝ったときなど「持ったままだった」とか、「馬なりだった」という。

馬主(うまぬし)

競走馬の所有者のこと。中央競馬に馬を出走させようとするものは、まず馬主登録を中央競馬会にしなければならない。馬主には個人、法人、組合の3種類がある。日本中央競馬会競馬施行規程では、登録を拒否するものとして、成年後被後見人、被保佐人及び破産者で復権を得ないもの、禁錮以上の刑に処せられたもの、競馬に関与することを禁止または停止されたもの、調教師、騎手、厩舎関係者および競馬の公正確保上不適当と認められたもの、等は馬主登録ができない登録拒否対象者である。

馬番(うまばん)

レースに出走する各馬に付けられた番号で、出走に際してはその番号ゼッケンを付けて出てくる。この番号の若い順(1、2、3……)がインコースからのゲートの順でもあり、枠番とは異なることもある。

裏開催(うらかいさい)

中央(東京、中山、京都、阪神)開催が行われている時、同時に行われているローカル(福島、新潟、中京、小倉)開催のこと。しかし、札幌、函館は北海道開催といって中央開催と同時期に行われても裏開催とは言わない。

えん麦(えんばく)

馬の飼料としての穀類の一種で、日本でもっともよく使用されている。えん麦は日本産のえん麦(内麦)と外国産のえん麦(外麦)とに分けられている。外国産のえん麦の方が固形分が多く実が締まっており、蛋白質、脂肪、その他の栄養分が内国産のものより多い。そのため与え方の量は内麦と外麦では異なり、栄養過多にならないように厩舎関係者は十分注意をしている。カイ食いが良い悪い、また何升食べているなどは、このえん麦の食いの速度、量などのことである。

追い込み(おいこみ)

レースの前半は隊列の後方に位置して直線で先行馬に迫るタイプの戦法を追い込みといい、その馬のことを追い込み馬という。先行馬あるいは逃げ馬と対比されるタイプで、強い馬は追い込み馬といわれた時代もあったが、こういったタイプは他力本願になりがちでスローペースだと取りこぼすことも多い。

大穴(おおあな)

大きな配当のこと。元来は予想外の欠損という意味だが、賭事においては予想外の結果という意味が生じ、競馬では人気のない馬が勝って、高配当になった場合をいう。

オッズ

馬券の概算払い戻し率のこと。競馬場の掲示板や場内テレビなどに示されている数字がそれで、トータリゼーターシステムのコンピューターに直結されている。

尾花栗毛(おばなくりげ)

馬の毛色の一種で、栗毛の中で前髪、たてがみ、尾の先などが白いものをいう。尾がススキの穂(尾花)のように見えるためこう呼ばれる。走っていて目立つし美しいので、一線級になればファンがつきやすい。

重い(おもい)

「馬体が重い」とよく使われるが、重っくるしいという意味。素軽さがないということで、「動きが重い」ともいう。体重が増えて目方が重いときも同じように「重い」という言葉が使われているが、前後の内容とニュアンスで使い分けられている。似た言葉に太いというのがあるが、これはあくまで外見上太く見えるということで、馬体が絞り切れない状態のこと。また、馬場が悪いときは「下(馬場)が重い」などという。

オーナーブリーダー

馬主であり、生産者でもある人のこと。もともと生産者である人が、馬を他人に売らず走らせるようになった馬主もいるが、馬主がよりよい馬を安く手に入れるという目的で生産牧場をもつというケースも多いようだ。

オープン

オープンレースといえば、すべての馬が出走できるレースのことをいい、オープン馬とは最高条件(賞金で分けられたクラスを超えた収得賞金の多い馬)のことである。どの馬にも開放されているのがオープンレースの主旨だが、現状のオープンレースでは「未勝利馬を除く」「〇〇万以下の馬を除く」といった条件がつけられているので、ある程度賞金を稼いでないとオープンレースには出走できない。また、オープン馬イコール素質馬という意味合いもあり、条件馬であっても「オープン級の器」などと使われることはよくある。

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